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大規模生物情報を活用したパンデミックの予兆、予測と流行対策
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中東呼吸器症候群(MERS)流行のリアルタイム分析

新興感染症の流行が拡大する途中、特に、流行のきわめて早期に、できるだけ正確な研究成果を社会に還元するのが感染症流行のリアルタイム分析です。エボラ出血熱やMERSの突発的な流行の際に、西浦研究室では昼夜を問わずに大規模データの分析にあたり、研究レスポンスを政府機関および学術雑誌へ報告しています。

2015年5
7月、韓国において中東呼吸器症候群(MERS)の複数の医療機関における流行が認められました。流行途中における私たちの重要な研究課題の1つは、致死率がどれくらい高くて、死亡リスクが特に高い集団はどのようなものなのかを明らかにすることでした。致死率推定やリアルタイムの死亡リスク要因の特定においては、発病から死亡に要する時間の遅れを加味したモデルが必要であり、統計学的には、それは打ち切りデータに対応した推定モデルとも言えます。MERSの流行中、私たちは年齢および基礎疾患別で致死率を推定し、60歳以上の高齢者で基礎疾患を持つものの死亡リスクが他のグループと比較して特段に高いことを特定しました。また、この研究では発病から死亡に要する時間の分布も同時推定することに成功しました。

動画:MERSの死亡リスクの推定

参考文献
Mizumoto K, Endo A, Chowell G, Miyamatsu Y, Saitoh M, Nishiura H. Real-time characterization of risks of death associated with the Middle East respiratory syndrome (MERS) in the Republic of Korea, 2015. BMC Med. 2015;13:228. doi: 10.1186/s12916-015-0468-3.

Mizumoto K, Saitoh M, Chowell G, Miyamatsu Y, Nishiura H. Estimating the risk of Middle East respiratory syndrome (MERS) death during the course of the outbreak in the Republic of Korea, 2015. Int J Infect Dis. 2015;39:7-9. doi: 10.1016/j.ijid.2015.08.005.

  • JST
  • CREST
  • 統計数理研究所
  • 京都大学ウイルス研究所ウイルス病態研究領域
  • 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター
  • 北海道大学大学院医学系研究科・医学部
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